夏祭り、花火大会、盆踊り。浴衣を着る機会が増える季節になると、足元の下駄を探し始める方が多くなります。一方で、「下駄は浴衣のときだけのもの」と思われがちですが、素足で過ごしたい夏は、普段履きにこそ下駄が気持ちいい季節です。
この記事では、徳島県東みよし町のみかもグループが、グループの伝統工芸事業であるみかも木履の知見をもとに、桐下駄の選び方と履き始めのコツを紹介します。
なぜ夏の下駄は「桐」なのか
桐は、日本の木材の中でも特に軽いことで知られる素材です。下駄は靴と違って足を覆わないため、履物そのものの軽さが歩きやすさに直結します。また、素足で直接触れる履物だからこそ、木のさらりとした肌ざわりを感じられるのが桐下駄の持ち味です。サンダルとは違う、乾いた軽い足元になります。
下駄のサイズは「かかとが少し出る」が目安
靴と同じ感覚でぴったりのサイズを選ぶと、下駄では大きすぎることがあります。下駄は、かかとが台から1cmほど出るくらいが昔からの目安とされてきました。かかとが出ることで重心が前に乗り、鼻緒を軽くつかむように歩けます。初めての方は窮屈に感じるかもしれませんが、まずはこの目安から試してみてください。
選ぶときに見る3つのポイント
1. 鼻緒の太さとやわらかさ
足あたりを左右するのは、台よりもまず鼻緒です。太めでやわらかい鼻緒は指の股への当たりがやさしく、初めての方や長時間の外出に向いています。
2. 台の形
二枚歯の下駄は下駄らしい姿と音が魅力、右近型など底が低いものは現代の道でも歩きやすいのが特徴です。使う場面(お祭りか、普段履きか)で選び分けてください。
3. 塗りと木目
白木の桐は素足になじみ、塗りのものは浴衣や服との合わせやすさが変わります。長く使うものなので、好みの表情で選ぶのがいちばんです。
履き始めは「短い時間」から慣らす
下駄で足が痛くなる原因の多くは、いきなり長時間歩くことです。履き始めは家の中や近所の散歩など短い時間から始めて、鼻緒を足に慣らしてください。鼻緒が当たって痛いときは、鼻緒を手でもんで柔らかくしたり、当たる部分を少し広げたりすると和らぎます。お祭り当日にお披露目する前に、数回の「練習履き」をおすすめします。
子どもの足には「べんがら下駄」という選択
みかも木履には、NPO法人はびりすと共同開発したべんがら下駄があります。鼻緒を足の指でつかんで歩く下駄の動きに着目し、子どもの発達を促すことを目的に設計されたおしゃれ下駄で、発達障害という社会課題に取り組むはびりすとの協働から生まれました。この取り組みは2019年度ブランディング事例コンテストでSDGs審査員特別賞を受けています。経緯はSDGs「べんがら下駄」の紹介記事で詳しく読めます。
贈り物としての下駄
桐下駄は、父の日や敬老の日の贈り物、出産祝いや入学祝いにも選ばれています。軽くて履きやすい実用品でありながら、木の工芸品としての佇まいがあるため、「消えものではない、けれど気負わせない」贈り物になります。名入れや用途のご相談は、オンラインストアからお問い合わせください。
夏が終わったら:桐下駄のお手入れと保管
桐下駄は、使い終わったら乾いた布で軽く拭き、直射日光を避けて風通しのよい場所で保管してください。湿気がこもる場所は木にも鼻緒にもよくありません。シーズンの終わりに軽く陰干ししてからしまうと、来年も気持ちよく履き始められます。
みかも木履について
みかも木履は、徳島県東みよし町のみかもグループが手がける桐下駄の伝統工芸事業です。商品はオンラインストアで購入でき、グループ内での位置づけは事業紹介ページで確認できます。給油所からカフェ、そして伝統工芸まで。地域の暮らしに関わる仕事のひとつとして、下駄づくりを続けています。
よくあるご質問
Q. 下駄は雨の日でも履けますか?
桐は水に強い素材ではないため、雨の日の使用はおすすめしません。濡れた場合は乾いた布で拭き、風通しのよい日陰で乾かしてください。
Q. 浴衣を着ないのですが、普段の服に合いますか?
合わせられます。デニムやワイドパンツなど、夏の軽装との相性は良く、近所への外出用に普段履きとして使う方も増えています。
Q. 子ども用のサイズはありますか?
子ども向けには、発達を促すことを目的に設計されたべんがら下駄をご用意しています。サイズについてはオンラインストアの商品ページをご確認ください。
Q. 鼻緒がゆるんできたら直せますか?
鼻緒の状態はご使用の頻度によって変わります。調整や修理のご相談は、オンラインストアのお問い合わせからお送りください。

